退職エントリ

現職を辞めることにした。

何を考え、どう整理し、どう将来を引き直すのか、今までの人生でずっと大事にしてきたことだからこそ、改めてここに忘備録として残しておきたいと思った。


ドデカ1ルーム30万の夢、挫折。

仕事は大変だったけど面白かった。それでも辞めることにした。

そう決めて転職エージェントに登録した時、新卒で現職に意思決定をした理由を聞かれた。

自分としては、特に迷うこともなく決めた現職だったので、改めてなぜなのか考えなければいけなかった。3年前のことを思い出した。

創業2期目のベンチャーで、入社時からどんどん評価され、それに合わせて裁量が与えられ、シンプルに楽しかった。同期も面白かった。

就職活動も面倒くさかった。自分の直属の上司が顔認証でエントランスが開く深田えいみの住んでる恵比寿のマンションに住んでた。

正直、現職以外の選択肢は無かった、んだと思う。だからもう一回戻っても新卒の意思決定は変わらない気がする。

週に1日だけ休んで、その間もずっと業務のことを考えていた。皆にはよく働くなと半ば呆れられ、時に心配された。でも業務量が苦になったことは無かった。面白いサービスを展開しているという自負があったし、お客さんと関わることも楽しかった。仕事が好きだった。糸井さんのことが好きだった。

でも、自分には目標があった。

20代で家賃30万のドデカ1ルームに住むこと。直属の上司が住んでいたマンションと同じ格のところ。それに釣られて現職に決めた以上、その目標は絶対に達成したいもので、今もそれは変わらない。

正直、役員までは上がったけれど、創業メンバーでない自分としては難しいことばかりだった。

目標を達成するためには、

・組織が生き残れるか

・組織の中で生き残れるか

の二つが必要だとずっと感じていた。

前者はビジネスモデル(競合と差別化しにくいこと/ToCからお金をとっていること)から難しいとずっと思っていた。実際会社の業績は一時期とっても苦しかった。でもその中で、価値のある差別化を目指していた。だから、耐えられた。

後者はより難しかった。事業全体の責任を負う中で、売上と利益という一見明確な目標に対して、さまざまなアプローチがあり、そしてその中で自分がどんな働きをすればいいのか。本来はサービスに真っ直ぐ向き合ってそのために必要なことを考え、力を身につけてワークすべきだった/もっとガツガツ行くべきだったけれど、俺はずっと他役員や代表からの評価ばかり気にしていた。青かったな、と思う。最後の半年はストリートファイトでマネジメントロールの能力を身につけられるほど自分は強く無かったんだなと無力感ばかり漂っていた。

辞めた今だからこそ、どうせ辞めるならもっとガツガツ行けば良かったなとは思う。唯一の後悔と言ってもいい。

結局、「他人を信じる」という根幹的な力が欠けていたんだなと思った。でも、だからと言って俺は俺自身や俺の目標を諦める気は毛頭ない。

俺は、新天地を求めることにした。

くるまも俺も見るFLYMEe

俺が退職を伝えた4/28、俺の敬愛する先輩、高比良くるまも吉本を退所した。
オンラインカジノの一件で会社の総意に反して、独断で個別の謝罪を行ったことが原因で出て行かざるを得なくなったらしい。
これにも思うところがあった。往々にして、組織の全体最適解と個人としての局所最適解は一致しない。現職でもそう感じることが増えた。会社の最適解が俺の最適解だと思えなくなった以上、やはり現職を出るべきだと感じた。



片やM-1を2連覇して才能に溢れ、吉本の中でも期待の目をかけられていたくるまと、片や小さなベンチャーで結果を残せずに去る俺。比べるまでもない、比べるまでもないけれど、そう思ってもやはり重ねて考えたかった。
同じ本郷という高校を出て一浪し早慶に入ったこと、同じMBTI、そして俺もくるまも見るFLYMEe。

FLYMEeというのは家具サイトで、新卒で代表から100万借金して、初期費用と残りはFLYMEeの高級家具に充てた。仕事であまり家には居なかったけど、それでも頑張った証、そして頑張らなければいけない理由として家具を買った。
くるまも自分を追い込むために家具を買っていたという話を聞いて、俺は少し、自分が間違っていないのかもと思えることができた。


くるまは、初めてM-1を取った時、自分がしてるのは準備ではなく高速対処だと、場当たり的に考えてきたに過ぎないと言っていた。
でも、くるまにはM-1という志があったんだと思う。
俺も、俺の志と、くるま先輩を見倣った高速対処で、この一瞬という今を大切にしていきたい。

ミイラ取りがミイラになるのか

じゃあ、俺の志とは一体なんなんだろうか。改めて考えるきっかけになった。
20代で家賃30万のドデカ1ルームに住むこと、これが志では矮小でイマイチだ。
小学生の時は、総理大臣になりたいとまで思っていたのに、これじゃあ余りにも悲しいスケールダウンだ。




でも正直な話、ペンギンの星になりたい、それくらいしかない。仕事を頑張って名を馳せ、社会的に意義あることをして、そしてそれに見合った報酬が欲しい。
でも、これがやりたい、というものは無かった。

俺はあまりにも資本主義を知らなさすぎる。
だから次の2軸だけで考えた。

・自分自身が価値を感じられるサービスであること
・高単価・高利益のビジネスモデルで自分にインセンティブが発生すること

俺の持っているオプションのうち、それに最もマッチするものが俺の相談した転職エージェントの会社だった。
俺は転職の相談をしていたら、気がついたら転職エージェントになっていた。
「ミイラ取りがミイラになる」。
諺通りで、そう思うとふと笑ってしまった。

でも俺にも一つだけ、ビジョナリーな目標がある。
それは、自分の大切にしている友達がキャリアに迷った時に、その将来を考えて、いい選択肢を提示して支援できるような、誰にも恥じない価値を提供できるエージェントになりたい。
ミイラ取りがミイラで、上等。

ミイラは魂の依代で、腐らない。

所信表明と感謝

転職することを決めて、現職の代表、上司に相談する前にインターン時代の同期に報告しに行った。
現職の新卒同期がいなかった俺にとって、サークルを引退し仕事を始めてからできた最初かつ唯一の仲間である。
そういえば、かずきもエージェントだったな、何かアドバイスでも聞こうかなと思って飲みに行ったら、奴はメガベンで実績をこさえ、よりインセンティブがあり稼げる会社に移るとのことだった。
仲間にここまで差をつけられてしまった。で悔しいと同時に嬉しかった。
俺も頑張らなきゃな、と思っているとかずきはこう所信表明した。

「全国制覇」

俺も、どうせやるならエージェントとして全国制覇を目指す。志は身近なところに落ちていた。かずきありがとう。

そして色々踏まえて、自分の志を決めた。まだ抽象的だけど、いつでも思い出せるように、改めてここに書き留めておきたい。
「挑戦し、競争に勝ち、豊さを共有して、影響を与える」

俺は全国制覇でペンギンの星になる!

現職への謝辞

感謝しないといけない人は他にもたくさんいるけれど、個人として宛名を挙げていくとキリがないので最後に特別な人たちへ。

後輩の楽空とてるてる、典士ありがとう。
お客さんとして関わり、そして職場の後輩になってくれてありがとう。一緒に働けて嬉しかった。
まずは楽空とてるてる。2人の人生が豊かで、実りあるものでありますように。活躍を祈っています。
最後に典士、せっかく入った早稲田大学、楽しめよ!合格体験記の載った早稲田魂、送ってくれよな。

後は、直接挨拶をすることは無かったけれど、現職のお客さんたち。精一杯やって、目標を実現してほしいなと思います。
1つ先の社会というステージで、志を持って必要な努力をすれば必ず達成できることがある、それを証明するために、自分も頑張ります。
輝け!




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